先週、手づくり支援プロジェクトのスタッフと共に3泊4日で岩手県山田町へ行ってきた。
初日、最終日は移動、中日2日間で現地の仮設住宅の方々や、罹災者の方々に向けて
無料陶器市を開催するという企画。
この模様、明日29日(金)のNHK首都圏ネットワーク18時から放送されることに。
ちなみに茨城は首都圏のはずなのに見られず、私はまた友達に録画してもらう残念な予定・・・。
(当日のニュース内容によって延期の可能性有りです。)
陶器市は、開始時間の2時間前から住民の方々が列を作り始め、2日間共に大盛況で、
3000以上あった器は、あっという間に300以下に。
開催した場所は海の見える高台の公園のようなスペースで、高台の下に広がる街は壊滅状態だった。
津波後に火災が発生し、被害が更に拡大したのだ。
すぐ近くに住んでいた被災者の方が、「あそこに家があったんだ」と指をさして教えてくれた。
震災から4カ月以上経って、道路沿いは綺麗になってきたけれど、
未だに建物の上に車が乗ったままだったり、瓦礫が散乱している地域もあり、言葉が出なくなる。
開催中に震度4強の地震があり津波警報が出た。
車が次々と高台を目指して眼下を走っていく。
幸いすぐに解除されたけれど、しばらくは警報の音がずっと頭の中を鳴り響いているようだった。
会場では沢山の出会いに恵まれた。
「益子焼、前から好きで集めていたんだけど、全部流されちゃった」と、
愛しそうに器を手に取って下さる方。
数に限りがあるので、1世帯につき湯呑2つ、お茶碗2つ、小皿2つの限定だったのだけれど、
「見るだけでも楽しいから」と2日目も足を運んで下さった方。
山田町観光協会や現地に応援にいらしている神奈川県警の方々まで見に来て下さったり。
人間には、それぞれの長年かけて育ててきた生活がある。
そして、今回の震災で、多くの生活が失われた。
仮設住宅に入れても、支給されるものは皆と同じ規定のもの。
自分で作る、自分で選ぶ、という私達が普段何気なくしていることが難しい。
このプロジェクトを立ち上げた吉田君は、岩手出身で、学生時代を宮城で過ごした。
毎日の生活で使うもの、お茶碗一つでも良いから、
自分が好きだなあって思える手作りのものを選んで、それで食事をする。
些細なことかもしれないけれど、そういう所から日常を少しでも取り戻して、
ほんの一瞬でも明るい気持ちになれたらと、この支援を立ち上げた。
現地で私の器をお持ち帰り頂いた女性から、今日、お手紙が届いた。
今年1月に旦那さんを亡くされ、一人で暮らしている中、震災にあった。
震災後、初めて新しく手にした器が私の湯のみで、嬉しくて毎日美味しくお茶を飲んでいる、
いつか陶芸をやってみたいと話していたチャレンジ精神旺盛な旦那さんを思い出しながら、
大切に使わせて貰いたい。
まだまだ心の整理がつかないけれど、元気に生活していきたいと綴られていた。
何度も繰り返し読んだ。
今回、至らない部分、反省したことも沢山あったし、支援の在り方を改めて考えさせられた。
気付いたこと、感じたことを次に生かして行こうと思う。
現地レポートの写真、サイトでご覧になれます。
手づくり支援プロジェクト:
(Click!)
最後になってしまったけれど、
このプロジェクトに賛同し、ご支援頂いた皆様に心からお礼申し上げます。
そして、今後も息の長い支援を続けたいと思っているので、是非応援して下さい。
どうぞ宜しくお願いします。