<四十九日に見上げた空>

8月15日、陶芸の師匠、鈴木秀男さんが永眠した。
67歳だった。
私にとって、人生の師であり、家族であり、唯一無二の親友でもあった。
訃報が届いた朝、私はフェスティバルFukushima! に参加するために、福島にいた。
もしかしたら、お迎えが来てしまうかもなあと、そう予感しながら迎えた盆踊りの日。
あの世とこの世が繋がる時間。
泣いては踊り、笑っては踊り、益子にとんぼ帰りをして、翌日16日に家族葬で送り盆。
共に過ごした最期の日々。
日常のような、非日常のような時間の沿線上。
あらゆるものの境目が曖昧に溶けたまま。
生前は言うまでもなく、最期の最期まで、抱えきれないほど大きなものを与えてくれた。
だから、1つずつすくい上げながら、生きていきたい。
四十九日を迎えた昨夜、土浦花火大会が開催された。
盆踊りに花火。
私は今も、護られているんだな。
土浦の花火は2回目。
野村花火、そして社長と共通の友人とのご縁で、桟敷席で鑑賞することができた。
全国の花火師さんたちが、尺玉、音楽に合わせた連発花火、スターマインと、
創造花火で日本一を目指す。
お客さんたちも目の肥えた方ばかりのようで、何重にも重なる円が少しでも乱れたり、
消え口が揃わなかったりすると、「あ~」とため息がもれる。
スターマインも、素晴らしかったなあ。
こんなにも多彩に繊細に、火で音を空に描くことができるなんて・・。
人の感受性、創造性は無限大。
そして、大好きな創造花火の部門では、「パーマが失敗 みだれ髪」なんてものもあり、
(公式パンフには花火師さんのコメント「こんなチリチリじゃ外を歩けないよ~(泣)」が。)
会場が笑いに包まれた。
80万人の人たちと共に見上げた空。
2時間半に渡る火の魔術。
色んな想いが、浮かび上がっては消えた。
フィナーレの後、隣にいた友人と顔を見合わせたら、お互い涙目で。
東京から出てきてくれた友人からは、
「生きるってことを盛大に祝っている感じがした」との言葉が届いた。
ほんとうに、その通り。
人生のすべてを祝福されているような時間だったよ。
花火師の皆さん、主催者の皆さん、特別な夜をありがとう。